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行政書士ってどんな仕事?

いちばん最初のレッスン。試験のしくみと「合格までの地図」をつかみましょう。

📖 このページでわかること

  1. 行政書士はどんな仕事をする資格なのか(独占業務と他士業とのちがい)
  2. 試験では何が・どんな形式で出題され、どこが重要なのか
  3. 合格の基準(基準点・合格率の傾向)と、科目別の学習計画
こんにちは。案内役のフクロウ、ロー先生です。まずは「行政書士って、結局どんな資格なの?」というところから、肩の力をぬいて読み進めていきましょう。全体像をつかむことが、いちばんの近道です。

「行政書士」という資格に興味をもったあなた。でも、こんな疑問がありませんか?

だいじょうぶ。このページを読み終えるころには、その3つがスッキリ整理されます。まずは全体像をつかむことが、合格への最短ルートです。

このサイトの特長:ストーリーで覚える

各レッスンには「📖 ストーリーで読む」ボタンがあり、下の3人が登場する物語ページに進めます。ハジメがトラブルに巻きこまれては法律で解決する物語で、「あの話のことか!」とルールが記憶に残ります。かたい条文の解説と、やわらかい物語。2つを行き来できるのがこのサイトの強みです。

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ハジメ18歳になりたての大学生。素直だが世間知らずで、トラブルの主人公
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カエデハジメの幼なじみ。しっかり者でツッコミ役。冷静に助け船を出す
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ロー先生案内役のフクロウ。むずかしい法律を、やさしく解説してくれる

1. 行政書士は「街の法律家」

行政書士をひとことで言うと、役所に出す書類づくりのプロです。会社をつくりたい、お店の営業許可がほしい、外国人の在留資格を取りたい——そんなとき、ややこしい書類を本人に代わって作成・提出します。

たとえ話:法律の世界の「通訳さん」

役所のルールは、外国語みたいに難しい言葉で書かれています。行政書士は、その「お役所語」と「わたしたちの言葉」をつなぐ通訳&案内人。旅行先で頼れるガイドさんがいると安心ですよね。それと同じ役割です。

扱える書類はなんと1万種類以上。だからこそ、許認可・相続・契約書など、人によって専門分野はさまざま。「くらしとビジネスの困りごと」に幅広く寄りそえるのが、行政書士という資格の魅力です。

あなた(依頼者) 行政書士 役所 相談 書類提出
困っている人と役所のあいだに立つのが行政書士

行政書士の3つの業務

行政書士の仕事は、大きく3つに整理できます。とくに最初の「①官公署に提出する書類」は、行政書士が法律で独占できる独占業務の中心です。

業務中身(イメージ)具体例
① 官公署に提出する書類役所などに出す書類の作成。許認可の申請が代表例建設業許可、飲食店の営業許可、在留資格の申請、自動車登録
② 権利義務に関する書類権利の発生・変更などにかかわる書類の作成契約書、遺産分割協議書、内容証明、各種合意書
③ 事実証明に関する書類ある事実を証明するための書類の作成図面、各種議事録、実地調査にもとづく証明書
独占業務とは

①の「官公署に提出する書類の作成」などは、原則として行政書士でなければ報酬を得て行えない仕事です。これを独占業務といいます。さらに、自分が作成した申請書について、本人に代わって役所に提出する代理や、書類作成にかかわる相談に応じることもできます。

注意:「何でもできる」わけではない

他の法律で別の資格者の独占業務とされているものは、行政書士は扱えません。たとえば、裁判所に出す書類や訴訟の代理(弁護士など)、登記の申請の代理(司法書士)、税務申告の代理(税理士)などです。「行政書士ができる範囲」を意識することが大切です。

他士業とのちがい

「士業(しぎょう)」と呼ばれる専門資格はいくつもあります。それぞれの得意分野を、ざっくり対比しておきましょう。

資格おもな仕事
行政書士役所に出す書類の作成・許認可、権利義務・事実証明の書類
司法書士不動産・会社の登記の代理、法務局に出す書類など
弁護士訴訟の代理、法律事務全般(紛争解決の中心)
税理士税務の代理・税務書類の作成・税務相談
社会保険労務士労働・社会保険の手続き、就業規則など

★境界が問われることがあります。「登記は司法書士」「税務は税理士」「訴訟は弁護士」とセットで覚えておくと混乱しません。

2. 試験はどんな内容?

行政書士試験は、毎年11月の第2日曜日に行われる国家試験です。受験資格はなく、年齢・学歴・国籍を問わず誰でも挑戦できます。マークシート中心なので、独学でも十分ねらえます。

科目はざっくり2グループ

出題は大きく「①法令等」と「②一般知識等」の2つに分かれます。法令等が得点の中心で、一般知識等には別に「足切り」があります(くわしくは後述)。

300点 満点 行政法(最重要・約4割) 民法(2番目に重要) 一般知識(足切りに注意) 憲法・商法・基礎法学
配点イメージ。行政法と民法だけで全体の約7割を占めます

出題形式は3タイプ

同じ「問題」でも、形式によって配点と対策が変わります。とくに記述式は、1問あたりの配点が大きい点に注目してください。

形式答え方特徴
5肢択一式5つの選択肢から1つを選ぶ(マーク)出題の中心。1問の配点は小さいが問題数が多い
多肢選択式長文の空欄に、語句の選択肢から当てはめる(マーク)憲法・行政法で出題。部分点が積み上がる
記述式問いに対して、40字程度で答えを書く行政法・民法で出題。1問の配点が大きく合否を左右しやすい
具体例:記述式は「キーワード」で部分点

記述式は、模範解答と一字一句同じでなくても、必要な要素(キーワードや結論)が書けていれば部分点がもらえます。完璧を目指すより、「問われていることに、正しい用語で短く答える」練習が効きます。

3. 合格ラインは「300点満点中180点」

行政書士試験は、ライバルと競う相対評価ではなく、基準点をこえれば全員合格する絶対評価です。具体的には次の3つをすべて満たせばOK。

  1. 法令等で 122点以上(244点満点)
  2. 一般知識等で 24点以上(56点満点)← これが「足切り」
  3. 全体で 180点以上(300点満点)= 6割
気をつけて!「足切り」のワナ

全体で180点を超えていても、一般知識等が24点未満だとその時点で不合格になります。法令側にも基準点があるため、「どちらか一方が満点なら大丈夫」とはいきません。満点を取る必要はないけれど、「一般知識を捨てる」のは危険、と覚えておきましょう。

合格率の傾向

行政書士試験の合格率は、おおむね1割前後で推移する年が多い試験です。数字だけ見ると難しそうですが、絶対評価なので他人と競う必要はありません。「自分が180点に届くか」だけを考えればよいのです。

合格率を正しく読む

合格率が低めなのは、記念受験や準備不足の受験者も母数に含まれるからでもあります。基準点という明確なゴールに向けて、出る分野を計画的に積み上げれば、独学でも十分に手が届きます。

「6割で合格」と聞くと、少し気がラクになりませんか。満点を取る必要はありません。取れる問題を確実に取る——これが合格者に共通するコツです。
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4. これからの「学習ルート」

全体像がわかったところで、これからの進め方です。配点の大きい科目に時間を厚く配る——これが学習計画の基本です。

科目別の優先順位と目安

優先科目力の入れ方の目安
最優先行政法配点が最大。条文と判例をくり返し、得意科目にしたい本丸
最優先民法2番目に重要。記述式でも問われる。理解中心でじっくり
次に憲法判例が中心。比較的得点しやすく、上のせに向く
次に一般知識等足切り対策。個人情報保護・文章理解を厚く
余力で商法・会社法/基礎法学範囲が広い割に配点は小さめ。出るところにしぼる
たとえ話:時間は「配点に比例」して配る

勉強時間は、いわば限られた予算です。配点の大きい行政法・民法に予算を厚く配り、配点の小さい科目は「出るところだけ」に絞る。テストでいちばん点が伸びる場所に、いちばんお金(時間)をかけるのが賢い使い方です。

このサイトで学ぶ順番

いきなり全部やろうとしなくて大丈夫。レッスンを1つずつ進めていけば、気づいたときには合格レベルに届いています。

演習確認テスト(○×)

Q1.行政書士試験は、全体で6割(180点)取れていても、一般知識が基準点に届かないと不合格になる。

正解は 。これがいわゆる「足切り(基準点)」。一般知識で24点未満だと、合計点が足りていても不合格になります。油断は禁物!

Q2.行政書士試験には受験資格があり、一定の学歴がないと受験できない。

正解は ×。受験資格はなく、年齢・学歴・国籍を問わず誰でも受験できます。

Q3.配点上、行政法と民法の2科目で全体のおよそ7割を占める。

正解は 。行政法と民法が得点の中心です。ここを得意にすると合格がぐっと近づきます。

Q4.不動産の登記の申請を、本人に代わって代理することは、行政書士の独占業務である。

正解は ×。登記の申請の代理は司法書士の業務です。行政書士の業務範囲ではありません。

Q5.記述式は1問あたりの配点が大きく、合否を左右しやすい。

正解は 。記述式は配点が大きく、部分点も積み上がるため、合否に大きく影響します。

Q6.行政書士試験は、上位者から順に合格者を決める相対評価の試験である。

正解は ×。基準点をこえれば全員合格する絶対評価です。他人と競う必要はありません。

暗記一問一答
行政書士の独占業務の中心は?
A. 官公署に提出する書類の作成(許認可申請など)。
行政書士の3つの業務とは?
A. ①官公署提出書類 ②権利義務に関する書類 ③事実証明に関する書類の作成。
登記の代理はどの資格の仕事?
A. 司法書士。行政書士はできない。
税務申告の代理はどの資格の仕事?
A. 税理士
訴訟の代理はどの資格の仕事?
A. 弁護士
試験の合格基準(3つ)は?
A. 法令で122点以上・一般知識で24点以上・全体で180点以上
「足切り」とは?
A. 一般知識等で基準点(24点)に届かないと、総合点が足りても不合格になるしくみ。
出題形式の3タイプは?
A. 5肢択一式・多肢選択式・記述式
もっとも配点が大きい科目は?
A. 行政法。次いで民法。
合格は相対評価?絶対評価?
A. 絶対評価。基準点をこえれば全員合格。

📌 このページのまとめ

  • 行政書士は「役所に出す書類づくりのプロ」。中心は官公署提出書類・権利義務・事実証明の3業務
  • 登記=司法書士/税務=税理士/訴訟=弁護士と区別する
  • 試験は誰でも受けられ、11月の年1回。形式は5肢択一・多肢選択・記述
  • 配点は行政法+民法で約7割。ここが合格のカギ
  • 合格は300点中180点(6割)の絶対評価+一般知識の足切りに注意
  • 学ぶ順番は 民法 → 行政法 → その他 → 一般知識。時間は配点に比例して配る